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※彼女とカノジョ。
ガールズトークは楽しいですね。
「ねぇねぇ」
「どうしました?」
「浮気の境界線ってどこだと思う?」
「…それは、また唐突と言うか…どうしたんです?いきなり」
「ん、ミクシィニュースだよ」
「あぁ、そういうことですか。びっくりしましたよ、そんなこと言うから…」
「あー、グレーかと思った?(くすくす)」
「えぇ。貴女の恋人に限ってあり得ないとは思いましたけど、ね」
「そぉ?人の気持ちなんて分からないよー?」
「あれだけ大事に想われてるのにそれを言ったら、泣きますよ?彼氏」
「ふふふ。だけど大事にされてる度合いで言ったら変わらないと思うけどね?」
「それは嬉しいですね。…で、浮気の境界線でしたっけ?」
「あ、うんそう!」
「…忘れてました?」
「そ、そんなことないよっ」
「目が泳いでますよ。…えぇと、そうですね…やっぱり手を繋いだら、かな」
「ほうほう」
「なかなか手ってつながないと思うんですよ、いくら仲が良くても」
「あー、別に必要はないもんね。手はつながなくたって一緒に歩けるんだし」
「えぇ。敢えてその…無駄ともいえる行為を進んでやるのは、やっぱり浮気かな、って思って」
「うーん、なるほどね。分かる気はする…」
「逆に聞きますけど。浮気の境界線はどこにします?」
「あたしにも聞くんだ」
「わたしだけなんてずるいじゃないですか」
「ふふ。…んー、そうだなぁ。すごい抽象的だけど、気持ちが入ったら浮気、かな。たとえ笑顔でも、目線でも、相手に気持ちを傾けちゃったら浮気…かも」
「難しいですね…」
「でも、そういうものじゃなかなぁ」
「…じゃあ、気持ちが入ってなければ恋人が他の女とキスしても構わないと?」
「うぬぬ…構わないってほど割り切れるわけじゃないけど、許容はできる気がする」
「…そんな泣きそうな顔で言っても、説得力なんてありませんよ?」
「…やだ、そんな顔してる?あたし」
「まったく…淋しがり屋さんのくせに、意地っ張りなんですから」
「…きみには言われたくないわ」
「わたし?わたしはただ素直じゃないだけですよ(くすくす)」
「あー…なんか、こんな話してたからかな。恋しくなっちゃった」
「奇遇ですね。わたしも逢いたい、な」
「あら、珍しく素直ね?」
「たまにはいいでしょう?…きっと、もうすぐ到着ですよ」
「そうだね。…待ち遠しいな、あたしの王子様」
(丁寧に可憐に巧妙に)
(うつくしい罠を仕掛けましょう)
バイト中妄想してました。
すみません、でも自重する気は、ない(どーん)
女の子は可愛いです。
言うと変態ぽいですが!
でも良いんだ、彼女らが笑ってる事がきっと彼らの世界なんですから。
ついでに言うと紅薔薇人形は彼女、白薔薇の君はカノジョをイメージ。
ゆるゆると、ゆるゆると。
何処までも緩やかに、わたしは落下していく。
行きつく先は、穏やかな終焉か。
それとも、激しい慟哭なのか。
分からないけれど、でも。
今はまだ、瞳を閉じた眠り姫。
短くてすみません…!
なんか、ぱっと浮かんだので。
特にシチュエーションが決まってるわけでもない…んですが。
一人称を「わたし」にした途端カノジョっぽく思えるから不思議。
たぶんこれ「あたし」にしたら彼女なんだろうな…日本語って素敵!(笑)
※仮想世界。
雨三部作、ラスト。
「「あ、」」
落ちてくる雨粒から逃げるようにして。
滑り込んだ細い屋根の下、見知った顔に出逢った。
「わー、珍し。奇遇だねこんなとこで逢うなんて」
「そう、だな」
人好きのする笑顔を浮かべた優と、微かな苦笑をもらす蒼。
ほんの一欠片だけ似た匂いのする、笑顔。
屋根の端と端に居た二人は、歩み寄ってその肩を並べる。
ラフな私服姿の蒼を見て、優は少しだけ安堵したような表情を見せた。
蒼や彼の弟たちが夜の色をした衣装をまとっていると、優たちは決まってほんの少しだけ、顔を曇らせるのだ。
兄弟たちの生業に眉を寄せるのではなく、それをする三人が心配なのだと。
いつだったろう、人形じみた顔をした少女が言っていた。
「なに、買い物とか?」
「そんなとこだ」
軽くうなずいて見せた蒼に対して、優は変わらず暗い色をした軍服で。
曇天にさらに陰鬱に染められて、心なしか重みさえ増して見える。
「優は?」
「俺?俺はねー、今日は遅番なんだよね。だからちょっと買い物してから、と思ったらこの有り様だよ」
言われて目を落とせば、優の手には紙袋。
このすぐ近くに在る、文具店のものだ。
大きさからして、ファイルだとかクリアケースだとか、そんな類のものだろうと蒼は予想した。
「…にしても、困ったねぇ」
「…まったくだな」
こぼし合う、苦笑。
見上げた空は、まだ暗い。
それどころか雨は勢いを増して、地面にいくつもの王冠を作っては流れていく。
しばらく止みそうにないな、と嘆息した。
頬をなでる風は冷えて。
それでも待っているこの時間を、最低とは思わない。
慣れた毛布のような空気感に、目を閉じたのはきっと二人同時。
「…さて、と」
ふ、と蒼の隣。
優が軽やかに伸びをする。
しなやかな動きで両腕を真っ直ぐに上げると、そのまま蒼を振り返った。
子供のような笑顔。
それだけで理解して、蒼は笑う。
「…正気か?」
「俺はいたって本気だよ」
「馬鹿だって言われたことないか」
「氷雨にはいつも怒られる。『優さんは無茶しすぎです』って」
軽い言葉を交わしながら、諦めて蒼もそっと身体を伸ばした。
若い竹が伸びるようなイメージ。
数度呼吸を意識する。
あと一度、と思ったところで、唐突に腕を引っ張られた。
「行くよっ」
「おま、はや…!」
ぐん、と身体が前のめりになって、一瞬で身体は水に包まれる。
雨音がうんと近くなって、右足が思い切り水たまりを踏んだ。
隣で明るい笑い声が響く。
「蒼っもたもたしてないで走るよっ」
言葉と一緒に優は走り出して。
腕を捕らえられたままの蒼も、当然それに続く形になる。
まったく、どうしようもない。
良い年をした大人が二人、いったい何をしているんだと思う。
こんな姿、弟たちは呆れて笑うだろう。
彼の恋人は、幼げなのに妙に迫力のある瞳でにらみあげるかも知れない。
だけどこうやって、馬鹿みたいなことだってたまには必要なのだ。
大人ぶった仮面を放り捨てて、全力で走ってみることだって。
「…足を取られて転ぶなよ、」
呟いた声に、少し前の背中が揺れた。
(雨が映すのは)
雨三部作やっと終わった…!
地味に放置しすぎた感が満載だよ凛さん!(笑)
ばかなことやってみる年長組。
実はこいつら大好きです。
見た目クールに大人な顔してるくせにね、実はお馬鹿さんなんだよ!みたいなテンションを普通にやってくれちゃうので。
この二人にはも少し馬鹿やらせたいです(どんな宣言)