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書きたいものを、書きたいときに、書きたいだけ。お立ち寄りの際は御足下にご注意くださいませ。 はじめましての方は『はじめに』をご一読ください。
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    炎を摘んで君にあげよう。

    ※彼と彼女。
    なんだか残念な神様の愛し子たち。




    「…知ってる?サラマンダーって食べられるんだって」

    「………サンショウウオのこと?」

    「あ、正解。さすが」

    「だって精霊の方のサラマンダーなんて食べられたもんじゃないし…炎を纏ったトカゲなんて食べたくないよ」

    「そうだねぇ…食べるにはちょっと勇気がいるね」

    「勇気の問題なの?…サンショウウオの英名だよね、サラマンダーって」

    「そうそう。そっちのサラマンダーって食べられるんだってさ」

    「わぁ微妙…じゃなくて、個人的にはサンショウウオサラマンダーと精霊サラマンダーをいっしょくたにして考えるのはやめてほしいって言うか…いや、そっから来てるんだけどさ」

    「まぁサラマンダーもシルフィードも、居るような居ないような存在だしね。ごっちゃにされても仕方ないんだけど」

    「まぁねぇ…あ、ちなみに日本でいうサンショウウオと外国のサラマンダーは仲間じゃないことが多いです」

    「そうなの!?」

    「サラマンダーに対応する良い日本語がなかったから、『もうめんどいし一緒で良いか!』ってなったみたいだよ」

    「そんなアバウトな…!そんな分類で複雑じゃないんですかサラマンダーの愛し子さん」

    「いや別に。そして僕のサラマンダーとサンショウウオは別物だってば」

    「知ってる(くすくす)。…で、そのサラマンダーって食べられるんですよ」

    「…食べたいの?」

    「まさか」

    「だよね。僕もいやだ」

    「共食いになるから?」

    「別に僕がサラマンダーなわけじゃないしっていうか今までの会話聞いてた!?」

    (以下ぐだぐだと同じようなノリで会話が続くので、割愛)




    すっごいくだらない彼と彼女が書きたかった。
    ちなみにサラマンダー(サンショウウオ)は食べられるらしいです。
    美味しいのかは不明。
    とりあえずいろいろ残念だよね!っていう話でした←

    ちなみに彼女は分かってて会話をずらしてます。
    律義につっこむ彼は偉いと思う(笑)
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    05 彼女は風の女王様

    ※彼と彼女。
    彼女お誕生日祝い。



    あたしの世界はからっぽでした。
    世界には何もなく、ただただ茫洋と延々と、どうしようもなく広い空間が広がっているだけでした。

    あたし以外の何もなく、けれど世界は決して二分化されることもなく。
    何もないことだけが在る、それがあたしの世界でした。

    あたしは一人でした。
    ずっとずっと、一人でした。
    それがあたしには当たり前でした。
    絶望的なくらい、当たり前でした。


    唯一持っていたのは、奇妙な奇妙な力でした。
    おかしな力、それはあたしからたくさんのものを奪います。
    舞い上げ、切り裂き、何もかもを破壊する絶対的な力。
    あたしにとっては手足のように存在する、ものでした。

    あたしは、バケモノの娘です。
    人から生まれた、醜い魔物です。
    外見だけは皮肉なくらいに綺麗に整えられて生まれたけれど、中身はとても醜悪で、劣悪で、途方もなく最低な代物です。


    嗚呼、だけど、それを。

    淋しいと思うことすら、知りませんでした。
    哀しいと泣くことさえ、分かりませんでした。
    理不尽さに怒ることも、絶望して笑うことも、あたしには無縁のものでした。

    感情を知らない、あたしは紛れもなくバケモノでした。



    広くひろい、何もない世界。
    ある日、そこに他人がやってきました。

    綺麗な顔をした男の子。
    彼はあたしの境界線をあっさりと踏み越えるのです。

    日常をかき乱して、あたしのペースなんてお構いなしに心臓を揺らすのです。
    当たり前のように隣に居て、笑って、からっぽの空間をあっという間に満たしていくのです。
    あたしを叱り、あたしの為に泣き、あたしと一緒に笑います。
    そんあことをする人を、あたしは知りもしませんでした。


    体温は上がり、世界は色めき、耳に届く音は心地よく。
    何もないと思っていた世界は、本当は色彩に恵まれた場所でした。
    気付いたのは、くるりと季節が変わったころ。

    そうして進み続ける時間の中、あたしの世界は今もなお。
    いつまでだって、彩られているのです。

    「ねぇ、」
    「なに?」
    「……生まれてきてくれて、ありがとう」

    ほら、またひとつ。
    君がそう言ってくれるから、あたしはかつての自分にキスが出来るの。

    愛した世界、そこに居るのはいつだって、君。



    (ハッピーバースディ ディア マイドール!!)




    滑り込みアウトです、今回もです。
    今日(もう昨日)は彼女、風姫さんの誕生日でした。
    10月2日、トニーの日です。
    誰だトニーって(笑)

    「~でした」「~なのです」って書き方がしたかった…とりあえず満足。
    ほんとはわたしと同い年ですが、諸事情により永遠の17歳をやってもらってます←

    もう五年?六年?七年?くらい一緒に居る風姫さん。
    お誕生日おめでとう、なお話でした。

    摘み取られたクラリア。

    ※彼と彼女。
    心配性な彼のお話。



    「こら」
    「あ、」

    奪われる。
    抗議するつもりで振り返って、けれどあたしを見下ろす顔が思ったよりも不機嫌そうなことに驚いた。
    口を噤む。
    そのまま首を傾げると、やけに大きなため息をつかれた。

    「…なに」
    「ちゃんとご飯は食べるように、って言ったでしょ」
    「…食べてるよぉ」
    「きゅうりとアイスと氷はご飯とは言わない」

    …ばれてるし。
    証拠隠滅しとけばよかったなぁ、と内心舌を出した。
    もう一度彼はため息をついて、あたしの正面に座った。

    「…あのね。僕は心配してるんだよ」
    「…分かってるよ」
    「ただでさえ食が細いんだから、こんなことしてたらいつ倒れるか分かったもんじゃない」

    あたしの頬に触れる、指。
    おぼろげに、あつい、と思う。
    低いひくい温度をもったあたしの指先とは、比べ物にならないくらい。
    その身に宿すのが、炎だからだろうか。
    心臓を焦がし続ける炎。

    「…大丈夫だよ」
    「それでも」

    自分だって、そんなに食べる方じゃないくせに。
    不満が顔に出たのか、頬にふれたままの指が形を変えてあたしの頬を引っ張った。

    「…いひゃい」
    「痛くないでしょ」

    痛くは、ないけど。
    めいっぱい甘やかされて手加減されてるから。
    それでも彼は、すぐに手を離した。
    離れていく体温が、少しだけおしいと思う。

    「…ご飯、食べよう」

    呟かれた声に、そう言えばお腹が空いていたと思った。
    意識したら、たまらない飢餓感。
    そりゃそうだ、二日間ろくなものを食べていなかったんだから、お腹だってすくだろう。
    これでよく倒れなかったなと他人事のように考えて、床に置かれた彼の手に自分のそれを重ねた。

    「ごめん、冷蔵庫何もない」
    「そんなとこだろうと思った」

    やっと笑った。
    苦笑顔だけど。

    彼は立ち上がって、重ねていた手を取ってあたしも立たせた。
    ふわん、と頼りない足元。
    怒られるかな。

    「何か、食べに行こう。ちゃんと栄養のありそうなやつ」

    こんな栄養素の低いものじゃなくてね、と言って、彼はあたしからうばったきゅうりを示した。
    …かじりかけ。
    どうしようかな、と思っていると、そのまま彼はきゅうりを口に運ぶ。

    「似合わなーい」
    「うるさいな」

    お坊ちゃまなのに、きゅうりの丸かじり。
    こんなに似合わないのも初めてだ。

    「だって勿体ないでしょ」
    「そうだけど」
    「君に食べさせたらなんかダメな気がする」

    言いながらきゅうりを食べ終えて(そう言えばこの人味噌とか塩とかつけてないけど良いのかな)、今度こそ二人して玄関に足を向けた。
    きゅ、と鳴いたフローリングが冷ややかで、心地よい。

    「何が食べたい?」
    「あったかいもの」
    「んー…了解」

    繋いだままでいたら、温度は溶けるのだろうか。
    それまで君は、あたしを一緒に居てくれるのだろうか。

    問いかけはしない。
    答えはたぶん、そこにあるから。

    「行こう。一緒に、食べよう」
    「…うん、」

    ランプのない食事を、ご一緒に。





    きゅうり食べながら書いてみました(そんな)
    お腹すいたんだぜ…でも家の中に食べ物がないという。
    どんな状況だ!
    あとタイトルのクラリアに意味はないです。
    なんだクラリアって。

    彼女はとにかく華奢なので、彼はいつも心配なのです。
    華奢っていうか、薄い?なんか人間味のない、人形っぽい身体をしてます、彼女は。
    顔立ちも人形めいてるので、たまに本当に生きてるのかよく分からなくなる人。

    彼もちょっと小柄なタイプ。
    細いし。
    でもそれなりに鍛えてはいるんです、あんま筋肉付かないけど。

    そんな訳で、何か食べるものを調達してきます(笑)

    つぎはぎパレードに愛を告ぐ、

    ※彼と彼女。
    滑り込みアウトな彼の誕生日祝い。



    「じゃーんっ!!」

    『今すぐうち来て』のメールに従って、彼女の部屋のドアを開けて。
    奥から飛び出してきたのは、満面の笑みの恋人だ。
    ただしその恰好は、良く知ってるのに違和感を覚えるもので。

    「…それ、どうしたの」

    沈んだモスグリーンのジャケット、同じ色の膝丈タイトスカート。
    中は白のワイシャツで、ご丁寧に黒のタイツまではいて――これは、軍服?
    僕の疑問を悟ってか、彼女はそれはもうにこやかに答える。

    「氷雨ちゃんに借りましたーっ」
    「あぁ…どうりで見覚えが…」

    背中で弧を描く、チョコレート色の髪をした彼女の顔を思い出す。
    今は夏服だから、必要のない冬服をあっさりと貸し出したんだろうな…それで良いのか軍人。
    ちょっと僕はこの街の未来が心配ですよ、と。

    「どうどう?可愛い?」

    彼女はにっこりと笑って、一回転をしてみせる。
    パリッとした印象の軍服は、なかなかに新鮮でちょっと良い。
    …けど、なんで、この日に、この服?

    「…ねぇハニー」
    「はいダーリン?」
    「今日は僕の誕生日ですよね」
    「そうですねあたしの愛しい彼氏の誕生日ですねおめでとう!」
    「うんありがとう。…その日に、なんで軍服?」

    敢えて軍服をチョイスする意味が分からないよ、ハニー。
    まぁ誕生日に何を着るべきかなんて、イマイチよく分からないけれど。
    でも軍服ってどうなの…逮捕でもされるんだろうか僕は。

    「えー、だってコスプレ好きでしょ?」
    「ちょっと、止めてよ人を変態みたいに言うの」
    「え、でも好きでしょ?メイド服とか」
    「………(君が着るから、とかそういう情緒をどうして理解してくれないのかなこの子は)否定はしないけど」

    じゃあ良いじゃない、と彼女は屈託なく笑う。
    その笑顔はとても可愛いけれど、教育が間違ってる気がするのはなんでかな。

    「あ、大丈夫だよちゃんとケーキもプレゼントも用意してあるから!」
    「あぁうん…そう、嬉しいよありがとう」
    「ふふー♪」

    …まぁ、彼女が楽しそうだから、良いけど。
    ご機嫌な君に連れられて通されたリビングには、ささやかな飾りが施されていて。
    テーブルの上には、小さなケーキとシャンパンも用意されている。

    「ケーキはねー、甘さ控えめのチョコレートケーキにしてみました」
    「良いの?君は甘いヤツの方が好きなのに」
    「んー?だって今日の主役はきみだもの」

    どうぞ、と示された椅子。
    座ると、君がシャンパンを注いでくれる。
    華奢なフルートグラス。
    キラキラと泡が揺らめいて、星屑のように消える。

    「…一応、未成年なんだけどね」
    「いまさら気にする?」
    「いや、全く。…っていうか、そっちこそ軍服のくせに」

    軍人(恰好だけだけど)が酒勧めて良いものなのか。
    意地悪く問えば、けれど彼女はそれすら予想していたらしい。
    つんと澄ました顔で笑ってみせる。

    「ほら、タブーって燃えない?」
    「どこで覚えてきたのそんな台詞…」
    「さぁね?ほらほら、諦めて早く降参すると良いよっ」

    降参って何に。
    ツッコミどころは多々あれど、可愛いから良しとしましょう。

    …まぁ、でも。
    最初からこちらは降伏してるようなもの、僕に勝ち目なんてない。
    彼女が軍人なら、捕まるのも一興、なんて思うあたり相当僕だってやられてる。

    「…はいはい、降参です。手錠でもなんでも、好きにしてください」
    「逮捕しちゃうぞー、ってなんかあったよねー」

    言いながら僕の手首を捕らえた君を、捕まえるのはもう少し先。

    (ハッピーバースデイ ディア サラマンダー!!)




    はい、間違いなく間に合ってない誕生祝い。
    お話の中で彼女が一回もまともにお祝いをしていないっていうww
    ぐだぐだな二人が好きです、すみません。

    誕生日だしちょっとくらい甘いの書こうかなぁ、と思ったけどなんか違った。
    っていうか「コスプレ好きでしょ?」のくだりが書きたかっただけ(笑)
    あとちょいちょいカノジョが登場するのは御愛嬌。
    こういうの好きなんですよ…!

    このネタを仮想世界で拾いたいと目論んでます(笑)
    なにはともあれ、おめでとうでした。

    あたしの好きな人。

    ※彼と彼女。
    折角なので彼女も書いてみた。



    あたしの好きな人。
    頭の回転がすごく速い、聡明な人。
    何時だって彼の頭の中では思考が働いていて、一瞬だって休むことなく計算が続いている。
    即座にはじき出される答えは、綺麗な理論で固められたもの。


    あたしの好きな人。
    真夏に生まれたくせに暑さに弱くて、不健康に冷えた空気が好きな人。
    そのくせあたしがねだると、仕方ないねって笑って日差しの下に出て来てくれる。
    あたしのこと甘やかしすぎじゃありませんか?
    知ってるのよ、自分は絶対食べないくせに、あたしが好きだからってフレンチトースト練習してたの。


    あたしの、好きな、すきなひと。
    赤い瞳のサラマンダー。
    あたしの為に世界を、壊そうと言ってくれた人。
    失いたくないもの、きみには山ほどあるでしょうに。
    それなのに、きみはあっさりと、あたしに殉じることを誓う。

    優しい人。
    そして、哀しい人。
    賢い故に愚かで、とてもとても愛しい人。

    「…たとえば、明日きみが居なくなるとしても、」

    きっときみは最期の日に世界を望まないから。
    あたしは自身を供物に捧げることに決めたのです。
    それならきっと、微笑んでくれるでしょう?


    あたしのすきなひと。
    何もかも、理由は総てきみにあげる。
    いつもみたいに仕方ないねって、きみは笑って言うのでしょう。

    (価値のない宝石、価値を持つがらくた)




    彼女です。
    やっぱりちょっと病んでるのかもしれない。
    でも原点回帰ってことでどうだろう!(なんの)

    馬鹿なことばっかやってるので忘れがちですが、実は内心いちばんドロドロしたもの抱えてるのは彼女なんだと思います。
    忘れがちですが(二回言った)

    世界でいちばん彼女は彼女が嫌いだし、だけど彼女にとって彼は神様だから。
    彼が愛した彼女を、彼女は嫌いにはなれないのです。

    だから理由、生きる理由も死ぬ理由も、笑う理由もなにもかも。
    彼女は彼にあげることを決めたんだよねっていう。
    分かりにくいですね、うん知ってる!(えー)

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    HN:
    祈月 凜。
    年齢:
    33
    性別:
    女性
    誕生日:
    1990/10/10
    職業:
    学生。
    趣味:
    物書き。
    自己紹介:
    動物に例えたらアルマジロ。
    答えは自分の中にしかないと思い込んでる夢見がちリアリストです。
    前向きにネガティブで基本的に自虐趣味。

    HPは常に赤ラインかもしれない今日この頃。
    最近はいまいちAPにも自信がありません。
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