(1-10)
あんまりにも美しくて泣きたくなる
それは多分、懺悔
愛してるの代わりに
冷えきった指先だけでさよならを交わす
雑踏の中、居る筈もない貴方を探した
壊して崩して砕いて、そうしてもう一度造り上げたら今度は間違えずにいられるかしら
世界は君を失ったって、何一つ変わりやしないさ
シャングリラを捨てろ
貴方は綺麗な夢しか知らない(私が生きるのは汚れ腐った現実よ)
無垢は時に残酷
(11-20)
食べかけの心臓
薄氷を踏む恋
ごめんね僕には君は必要ないんだ
どうか突き放してよってすがる指
総ては神様の為の悲劇
何にもいらないからあの人を返して よ
嗚呼貴方の後ろには積み上げられた屍と真っ赤な血の海があるんですね
その手は人を殺める為にあるの
蝶々の亡骸に千のキス
戻れない世界を少しだけ恋うた
(21-30)
夜の女王と機械人形
一生君には分からない
大丈夫、苦しくなったら殺してあげる
背中合わせで膝を抱えて、だだっ広い部屋に二人ぼっち
お望み通りの愛の言葉
仮面の下じゃ酷薄な笑みを浮かべているクセに
世界よ、彼らに復讐を赦したまえ
箱庭の中でおままごと
貴女の最期は赤い薔薇で飾りましょう
死ぬって分かってて往くんだろう、俺がお前の願いを止められないって知ってて逝くんだろう
(31-40)
そうですね、ほんの少しだけなら愛していたのかもしれません
騙していたのはお互い様
私を置いていくのならどうか息の根を止めてからにして下さい
その白い骨はあまりにも薄く乾いた音を立てた
ぜんぶぜんぶ 過去に置いていく
君の声を燃やす
小夜鳴き鳥を殺した夜
多分最初から何もかも間違っていたんだと
君の助けては届かない
歪な蒼に溶けた死
知らないフリしててくれたら良かったのに
(41-49)
いざとなったら舌を咬み切るくらいの覚悟はある
殉ずるならば貴方に、
天空楼閣
少女達の残酷なる遊戯
少年達の悲壮なる讃歌
降る雪の白さは君の愚かさに似ている
砂糖菓子の悪意
滴る血の色に焦がれた
透き通る宝石は蔑意に裏打ちされている
(50)
哀しい歌を君に
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