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書きたいものを、書きたいときに、書きたいだけ。お立ち寄りの際は御足下にご注意くださいませ。 はじめましての方は『はじめに』をご一読ください。
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    戦場にて。

    「共に死んでくれるか」
    「貴方が望んでくれるのならば」

    「全部終わったら行きたい所もやりたい事もたくさんあるんですよ」
    「なら、全部やろう。行きたい所は全部行ってやりたい事も全部やろう」

    「お前がやるならやっても良いかな?」
    「…そんなこと言って最初からやるつもりだろう」

    「お前の手は何の為にある」
    「…もちろん、あなたと戦うために」

    「…命知らずめ。むざむざ死にに行くつもりか?」
    「生憎そんな安い命は持っておりませんので」

    「忘れてくれよ、何もかも全部俺が死んだら」
    「…そうですね、死んでも覚えていてあげますよ」

    「最期に一つだけ、言わせてもらってもいいですか」
    「却下だ。最期の言葉なんぞ言わせてたまるか」

    「優しすぎるんじゃないか」
    「お前にだけは言われたくない台詞だな」

    「言ってみろ。その命は何の為にある?」
    「貴方の為でしかあり得ませんよ」

    「逝くか、生くか」
    「貴方がいるならどちらでも」

    (それは多分、迸る血のような紅と)
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    パンドラ症候群。

    01 理由なんて君しかない
    02 世界の広さを嘆く横顔
    03 その視界に映る景色はきっととても美しいのだろう
    04 終わらない戯曲 君が泣く舞台の上
    05 淋しそうに笑う顔見たくなくていっそのこと泣いてくれたら良いのにって
    06 雨音に 消されてく
    07 置き忘れた記憶の中にいつまでも閉じ込められた愛のうた
    08 明日の中に貴方は居ない
    09 千切れ舞う妖精の翅
    10 砕けた人魚のひれ

    11 粉々のステンドグラスにお別れのくちづけ
    12 君を手に入れるいちばん簡単な方法
    13 うつくしくない懺悔
    14 瞼の裏のユダに誓い
    15 どうしてかしら あの人の指先は死の香りがする
    16 水底に十字架
    17 蝶葬
    18 愛しい痛みが沈む金魚鉢
    19 悪意にまみれた晩餐会
    20 あの日の君の涙の意味を今でも考え続けてる

    21 届かない事くらい知っていた、だから壊したかったんだ
    22 愛しの愚者
    23 眠れる王子に告ぐ、
    24 あたしのアナタへの想いは強すぎて大きすぎて、いつかあたし自身を喰い殺してしまうのだろう
    25 愛していました、世界中の誰よりきっと
    27 薬指を遺しましょう
    28 君の声を拾わない耳なんかいらない、君を探せない目なんかいらない
    29 手を繋いだまま(死んでいきたいの、)
    30 遠い背中が涙で滲む

    31 絡まるアリアドネの糸
    32 「一番美しい(そして愚かでいとおしい)女神様へ」
    33 強靭な身体と精神、嗚呼まるで神様の兵隊ね
    34 角笛の音を待ち望んでいたのです
    35 例えば今日、世界か僕かが消滅するとしたら
    36 砂糖菓子の指先にキスをひとつ
    37 お兄様、優しい嘘はお好きかしら
    38 可愛い妹よ覚えておきなさい、愛とは一種の略奪なのだよ
    39 何時の日かこの運命の歯車も朽ち果てる
    40 視てしまったの、すべての終わりと絶望を

    41 すり替えられた願いなぞもう忘れてしまった
    42 どうぞゆっくり御休み、麗しのニケ
    43 偽物の羽根を負ったところで所詮我らに空など無い
    44 待ちわびた崩壊の音に彼女は幸福そうに微笑んだ
    45 楽園に捨てられたこども
    46 永遠の繁栄と引き換えに
    47 さよならお父様、私にはもう貴方の声が聞こえない
    48 惜別の歌を捧げましょう
    49 再び巡り会う時は、真っ白な花束を携えて

    50 最後の英雄に花冠を

    狂った時計をください。

    (1-10)
    あんまりにも美しくて泣きたくなる
    それは多分、懺悔
    愛してるの代わりに
    冷えきった指先だけでさよならを交わす
    雑踏の中、居る筈もない貴方を探した
    壊して崩して砕いて、そうしてもう一度造り上げたら今度は間違えずにいられるかしら
    世界は君を失ったって、何一つ変わりやしないさ
    シャングリラを捨てろ
    貴方は綺麗な夢しか知らない(私が生きるのは汚れ腐った現実よ)
    無垢は時に残酷

    (11-20)
    食べかけの心臓
    薄氷を踏む恋
    ごめんね僕には君は必要ないんだ
    どうか突き放してよってすがる指
    総ては神様の為の悲劇
    何にもいらないからあの人を返して よ
    嗚呼貴方の後ろには積み上げられた屍と真っ赤な血の海があるんですね
    その手は人を殺める為にあるの
    蝶々の亡骸に千のキス
    戻れない世界を少しだけ恋うた

    (21-30)
    夜の女王と機械人形
    一生君には分からない
    大丈夫、苦しくなったら殺してあげる
    背中合わせで膝を抱えて、だだっ広い部屋に二人ぼっち
    お望み通りの愛の言葉
    仮面の下じゃ酷薄な笑みを浮かべているクセに
    世界よ、彼らに復讐を赦したまえ
    箱庭の中でおままごと
    貴女の最期は赤い薔薇で飾りましょう
    死ぬって分かってて往くんだろう、俺がお前の願いを止められないって知ってて逝くんだろう

    (31-40)
    そうですね、ほんの少しだけなら愛していたのかもしれません
    騙していたのはお互い様
    私を置いていくのならどうか息の根を止めてからにして下さい
    その白い骨はあまりにも薄く乾いた音を立てた
    ぜんぶぜんぶ 過去に置いていく
    君の声を燃やす
    小夜鳴き鳥を殺した夜
    多分最初から何もかも間違っていたんだと
    君の助けては届かない
    歪な蒼に溶けた死
    知らないフリしててくれたら良かったのに

    (41-49)
    いざとなったら舌を咬み切るくらいの覚悟はある
    殉ずるならば貴方に、
    天空楼閣
    少女達の残酷なる遊戯
    少年達の悲壮なる讃歌
    降る雪の白さは君の愚かさに似ている
    砂糖菓子の悪意
    滴る血の色に焦がれた
    透き通る宝石は蔑意に裏打ちされている

    (50)
    哀しい歌を君に

    ソムヌスと茨姫。

    ※『彼と彼女。』、天使シリーズ。




    僕のご主人さまは、ソムヌスとは相性が悪いらしい。

    「…」

    僕のハンモックの斜め下、細いため息が聞こえた。
    続いて居心地悪そうに寝返りを打つ音もする。
    彼女がベッドに入ってからもう二時間、一度も眠りに落ちる気配がないままシーツばかりが乱れていく。

    「……、」

    最初は僕の気配があることに慣れていないからかとも思った。
    だけどそれも今日で三日目、どうやら彼女は根本的に眠るのが苦手のようだ。

    こうして長いこと眠れないまま夜を過ごして、明け方近くに溺れるみたいにして薄い眠りにつく。
    それでも朝と呼べる時間に目を覚まして、酷く不健康そうな顔をしてベッドから降りるのだ。

    そして微笑むんだ、僕の姿を見て。
    おはようと幸福そうな声音で囁く君は、僕の前で一度だってその神経を眠りに投げ出したことがない。

    「(…ねぇ)」

    心の中で問う。
    君たちは、僕らと違って脆いんだ。
    こんな風に眠れないまま過ごしていたら、あっという間に壊れてしまうよ?

    まるで人間の脆弱さそのままみたいな彼女の薄く華奢な身体。
    それは、容易く壊れてしまいそうで僕は――怖いんだ。



    「…困ったな」

    ついに君が起き上がった。
    僕を起こさないように、できる限り音を立てないようにしているのがよく分かる。
    …そんなことしたって無駄なのに。
    残念ながら、天使は人よりも頑丈だ。

    「…さて、」

    一度彼女は僕の方を見上げて、それから少し考えてから枕もとのキャンドルを取った。
    僕の背から抜け落ちた羽を一枚拾って、ひらひらとそれを振る。

    ふ、と宿るちいさな灯火。
    彼女はそれをキャンドルに寄せて、火を移す。
    明りをその手に捧げ持ったまま、ぼんやりと何かを考えているらしかった。

    眠れない夜。
    眠らない君。
    夜ばかりが足音を速めて、君はいつまでも取り残されたまま。

    タロットカードの愚者みたいな横顔で。
    君は炎を見つめてる。
    白い陶器のような肌は柔らかな明りに照らされて、今だけは人形めいたその様を潜めているようにも見える。

    「…」

    もう、耐えられなかった。
    ばさり、と一度翼をおおきくはためかせて、真っ直ぐに彼女の元へと降り立つ。

    「え、あ、ごめん起こしちゃった?」

    見当違いな言葉を放つ君からキャンドルを取り上げて、ふっとその炎を吹き消してしまう。
    急に暗くなった部屋、けれど熱はほら――此処に。

    「…寝るよ」
    「え?」

    強引に彼女をベッドに縫いとめて、毛布を肩まで引き上げる。
    その横に僕も潜り込んで、ぎゅっとその小さな頭と肩を抱きしめた。
    反論は認めない、君は僕に守られて、眠ればいいんだから。

    「え、え、」
    「…おやすみ」

    なるべく丁寧に頭を撫でる。
    しばらく困ったように君は身体を強張らせていたけれど――不意に、ちいさくわらう声が聞こえた。

    心底からやわらかな、夢みたいな笑い声。
    遠くとおく、神様の膝元にいたころにだって、聞いたことがないくらいの。
    ――君が笑ってくれるなら、なんて。
    陳腐な台詞を本気で唱えたくなるくらいに優しい声だった。

    「…うん、おやすみ」

    そう言って、背に細い腕が回された。
    子供が人形を抱きしめるみたいな強さで、君は僕にしがみつく。
    初めて確かめる体温に、微笑んだのは君か僕か。

    「…(あぁ、)」

    救っているのは、どちらだろう?
    どうしたって手放せない温度に、僕は酔いしれて目を閉じる。

    おやすみ、僕のご主人さま。
    明日また、君がおはようと笑ってくれることだけ夢にみたい。

    ポッキーと無駄の意味。

    「あ、そうだはい、これ」

    「何?(がさごそ)…あ、いちごポッキーだ。どしたの?」

    「いや、だから『はい』って」

    「へ?」

    「え?」

    「あ、いやなんでいちごポッキー?」

    「嫌いだっけ?」

    「ううん、好きだけど」

    「なら良いじゃない」

    「うん、嬉しいけど。なんでいきなりいちごポッキーなのかなって」

    「…だって好きだろう?」

    「うん、うーん?…や、そうでなくてね?別にケンカしたわけでも頼んだわけでもないのに、どうしたのかなって思って」

    「あー…あぁ、そういう意味の『なんで?』ね。やっと分かった」

    「…あ、何いまので理解したの?」

    「うん。…えーと、ね?コンビニで見かけて、あぁこれ君が好きだったなって。買ってったら、君が喜ぶかな、って思って」

    「うん。…えへへ、覚えててくれたんだ」

    「そりゃあね。君のことだし」

    「…うれしい」

    「…恋愛とか好意とかって言うのはさ、相手にいかに『無駄』を捧げられるかなんだよねつまりは」

    「お、お?いきなり哲学的になったね…!?」

    「あーうん、まぁ性分だから。ついてきてね」

    「あ、はい」

    「失礼なのを承知でこんな言い方するけど。クリスマスとか誕生日って、云わば恋人たちのイベントだから。こういう時に何かをするのはある意味で『当然』なわけだよ」

    「あー…確かにそういう雰囲気だよねぇ。まぁ楽しんでるし良いとは思うけど」

    「うん、僕も結構好きだしそれは問題ないんだ。…でだ。そういう『当然』があるからこそ『無駄』の意味が生きてくると思うんだよね」

    「無駄の意味ですか」

    「そう。『当然』のラインからは外れたその感情を、どれくらい相手に捧げられるか、が重要なんじゃないかなーって」

    「…必要じゃないからこそやる意味があると?」

    「たぶんね。…別に僕がこうやっていちごポッキーを買ってくる『必要』はなかったよね」

    「うん、そうだね」

    「『必要』はないけれど僕はその必要なんてないところで君に喜んでもらいたくて、だから男が買うにはちょっぴり恥ずかしいこのピンクのパッケージのポッキーを買ってきちゃうわけで」

    「あー…確かにこのパッケージはちょっと恥ずかしい感じだよね」

    「もちろん君が喜んでくれたことでそれだって帳消しなんだけどね。…必要のないもの、は無駄とくくるとしたら。その無駄の部分でこそ、相手を喜ばせたいって思うのが恋愛の醍醐味なんじゃないかなって思う」

    「あ、なんか分かった気がする」

    「そう?それは良かった」

    「でも無駄と言えばさ」

    「うん?」

    「君があたしの嗜好品を覚えててくれてるのもあたしに『無駄』を捧げてくれてるってことだよね」

    「…ふふ、」

    「あたしの好きなもの嫌いなものって、君にとっては覚えてても人生のなんの役にも立たない事よね。でもそれをわざわざ覚えててくれてるって言うのは、やっぱり『無駄』をくれてるんだろうなーって」

    「それをしたいって思うのは君だからだけどね」

    「…えへへ。ありがと、嬉しい」

    「じゃあ紅茶でも淹れようか?一緒に食べよう」


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    HN:
    祈月 凜。
    年齢:
    34
    性別:
    女性
    誕生日:
    1990/10/10
    職業:
    学生。
    趣味:
    物書き。
    自己紹介:
    動物に例えたらアルマジロ。
    答えは自分の中にしかないと思い込んでる夢見がちリアリストです。
    前向きにネガティブで基本的に自虐趣味。

    HPは常に赤ラインかもしれない今日この頃。
    最近はいまいちAPにも自信がありません。
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