I love you を訳してください。
風姫の場合
「あなたのためなら生きても良い」
自分の命にこれっぽっちも意味を見いだせなかった姫にとって、生きるって言うのはかなりの重労働なのかと。
それでも「生きても良いよ」って答えにするのが、姫の最大限の愛情。
姫は自分も世界も嫌い。
というか、「嫌い」とかを通り越してしまってもう興味が持てない。
だから食事も平気ですっぽかすし、生命を維持するって行為全般に投げ遣り。
でもそれだと日常生活(というか、人間関係?)に支障がでるから必要最低限はやっておこうか、っていう。
なまじ要領が良いので、必要最低限どころか完璧超人みたいになっちゃってるけど。
嫌で嫌で仕方ないけど、下手に心配されたり踏み込まれたりするのはもっと嫌。
姫がにこにこして元気そうに振舞うのも、ちゃんとまともっぽい生活を送るのもそのせい。
だから彼女は「死なないで」いる。
でも姫にとって蓮だけは特別。
もちろん身内扱いしてる相手は他にもいるんだけど(水月とか氷雨とか、仮想メンバーとか)、蓮だけは絶対不動の特別枠。
姫の世界観は蓮と身内とそれ以外、で構成されてるんだと思う。
まぁそこに至るまでになんやかんやがあるんだけど、それはおいといて。
姫は正直生きるのはもう嫌なんだけど、でも蓮が「生きてよ」って言うから生きてる。
「僕のために生きて」って蓮が言ったら、それは姫にとっては絶対。
「仕方ないなぁ」って笑って、それで姫は今も生きて、蓮の隣に居る。
だから、姫にとっての「I love you」は、「あなたのためなら生きても良い」になるのかな、と。
蓮の場合。
「君が望むなら殺してあげる」
この言葉の後に、「もちろん僕も殉じるけど」が続くわけですが。
蓮はね、生きてほしいんです。姫に。
姫がほんとは生きることなんてどうでも良くて、明日にでもさっくり死んじゃってたらなぁって思ってるのは蓮も知ってる。
それでも、蓮はやっぱり姫と一緒に生きていたいんだと思う。
蓮はわりと現実主義。
神様の子どもなんていう、わりとファンタジーに染まった出生ではあるけど、でも彼自身は「僕が現実だと認識できたものだけ信じたい」って人。
あ、でも霊感はある。
というか、見えちゃうから蓮にとってはそれも現実ってくくりなのかな?
だけど生まれ変わりとか、そういうのはあんまり信じてない。
仮に生まれ変わったとして、それが蓮だって証拠はないし。
もちろん姫だって証拠もない。
あるかもわからない来世に賭けるよりは、蓮は確固とした「いま」を姫と一緒にいたい。
「いま」を見てるのは、紛れもなく自分だから。
だから、酷なことを言ってるのは解ってるけど、それでも「僕と一緒に生きて」って姫に言う。
姫が受け入れてくれることを知ってるから、「自分はずるいなぁ」って思いながら。
でも、いざ姫がもうどうしようもなく生きるのが嫌になったその時は、たぶん蓮が姫を殺す。
生きてほしいけど、でも最後は君の意思を尊重するよっていう。
「生きるのが嫌」っていう姫の想いを汲み取ると、「僕が殺してあげる」になるのかと。
で、姫のいない世界に蓮は未練なんてないから、当然姫を殺した後は自分も彼女に準じることを選ぶんだと思う。
ちなみにこんなこと言ってるけど、当人たちに病んでる自覚はあんまりない。
自覚がないのがいちばん怖いね!とまるで他人事のように締めてみる←
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