※『融解マスカレイド』のあと。
こころとオリジナル。
「…ねぇ、」
「なに?」
「脳みそ、開けて良い?」
「…いやいやいや良くないから。なんで?なんでいきなり!?」
「や…どーやったらそこまでカオスなこと考えられるのかなーって。さっき書いてた小説酷かったよオリジナル」
「ちょっと待ってあたしはお前ですよ?つまりあたしの脳内=君の脳内なわけで。あたしがカオスなら君もカオスだよワトソン君」
「えー関口君が良い。つぅかすーごい嫌なんだけど。オリジナルと脳みそ共有してるとかすごいヤダ」
「えぇえ酷くない…!?しかも別に共有してるわけじゃないから!」
「うん、知ってる。…でもあれだよねー、オリジナルって…ドM志願なの?」
「なんでそうなるの!?っていうかさっきから君あたしを貶める発言繰り返してるけどそれってつまり自分をも貶めてるってことに早く気付きなよお馬鹿さん」
「うわ、オリジナルに馬鹿とか言われた…ショック…!」
「え、何そんなにあたしのこと嫌い?え、今日そういう日なの?」
「どういう日よ。…別に深い意味はないんだけど」
「だったら止めてよそのドSめいた発言!眠くてテンション可笑しくなってるんじゃないの…?」
「眠いのはオリジナルでしょ?さっきからあくびばっかしてる」
「や、眠いって言うか…まぁイイや。うん、じゃあそろそろ寝るよお肌にも悪いしね。…まぁ、眠れるか分かんないけど」
「オリジナルが最近肌荒れとか、調子悪いって言ってるの絶対この乱れた生活からだよね。そして眠れないのはこうやってパソコン触ってるのも少なからず影響してると思うよ」
「わぁあお母さんみたいなこと言われたよ…!」
「オリジナルのお母さん別にこんなこと言わないじゃん」
「言わないけど。…じゃあ寝ますー、もう寝ます寝れば良いんでしょー」
「何拗ねてるのオリジナル」
「今日は無意味に駄々こねてみたい日なの」
「ほんとに無意味だよねぇ…あたししか聞いてないのに」
「まぁ、あたしだし、君だし。良いんじゃない?それで」
「オリジナルが良いならそれで良いけど。…寝るんでしょ?」
「うん、寝るよ。…くっついて一緒に寝れたら良いのにね」
「それは無理だよ。それに、オリジナル傍に誰かいると眠れないくせに」
「そうだけど。ただ、思っただけ」
「…それが決まりだからね」
「分かってる。でも、ホントは抱きしめてあげたいし抱きしめてもらいたいし。…可笑しいかな、こんなこと思うの」
「淋しがりだね、オリジナルは」
「君もね。…おやすみ、あたし」
「うん。…おやすみ」
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