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彼女とカノジョ。
女の子同士のおしゃべり。
会話のみの構成なのでカノジョは敬語にしてあります。
「…彼氏、ヤキモチ焼きですよね」
「あー…うん、結構。別に、男とメールするなとかは言われないけど」
「いいなぁ…(べしょーっ)」
「え、え?どうしたの?」
「や、ほらわたしの彼氏、年上じゃないですか」
「あぁ、四つくらい違うんだっけ?」
「えぇ。だからなんて言うか、ほんとにオトナっていうかっ…」
「あー…ドライなんだ」
「そうなんですよね…。合コンですら『行ってらっしゃい』って笑顔で送り出されましたよ…」
「信頼されてるってことじゃないのかなぁ?あたしみたいに途中で掻っ攫われるのも、ちょっと…」
「…掻っ攫われたんですか?」
「うん…喧嘩して、もう良い!ってなっちゃって、内緒で合コン行ったんだよね…。そしたら、迎えに来ちゃって」
「愛されてるじゃないですか」
「うーん…でもねぇ…イキナリ来て『これ、僕のだから』はないと思うんだよね…」
「えー、でも羨ましいですよ…さすがにそこまでされると困りますけど」
「でしょー?…でも、確かにそこまで淡白だとちょっと淋しいねぇ」
「そうなんですよね…色々割り切っちゃってる、っていうか」
「あぁ、遊びは遊びみたいな?」
「もちろん浮気する気なんてさらさら無いですけどね。でも、もうちょっと妬いてくれたって良いじゃない…っそのうちマジで浮気しますよコノヤローっ!」
「うんとりあえず落ち付いてー。…うーん、まぁ一回くらい妬かせてみるのも手だと思うけどね?浮気のふりでも何でもして、放っておくとどっか行っちゃうかもしれないって危機感抱かせないと」
「…綺麗な顔して結構えげつないこと言いますね?」
「そうお?…まぁ、どこにも行かないって解ってるのに束縛されちゃってもアレなんだけど、ね!」
「…体験談ですか?でも、その割にはそんなに嫌がってなさそうですよ」
「…あたしのことは置いといてよぅ」
「ふふふ、淋しがりですもんね。…うん、やっぱりちょっと羨ましい」
「でも、心のどこかでは心配されてると思うよ?オトナだから、口にしないだけで」
「向こうばっかり余裕なのが、ちょっと悔しいんですよね。こんなこと言っても仕方ないんですが」
「恋するって、楽しいけど大変なことも多いなーってほんとに想う。…あ、待ってごめんメールだ(カチカチ)」
「彼氏さんですか?」
「そうみたい。…どこに居るの?だって」
「出ました、心配症メール(くすくす)」
「もー、からかわないでよっ!…あれ、ケータイ鳴ってない?」
「わたしですか?…あ、ほんとだ…うわ、珍しっ」
「どしたの?」
「噂をすればなんとやら。わたしも、先輩からです…なんだろう…?」
「今日あたしと出かけるって言ってないんでしょ?これは早速いい兆候じゃない?」
「ふふ、どうでしょうねぇ(カチカチ)…んぁ?」
「こらこら、その声はアウトだよ…っていうか、どしたの?」
「え?や…『妬けるからはやく帰っておいで』って…」
「良かったじゃない。…なんでそんな微妙な顔してるの」
「あ、いや…なんかこう、イマイチ素直に喜べない自分が居るというか…」
「…うん、そういうひねくれた性格なのも原因だと思うよ?(にこっ)」
「わー酷いですー」
「すごい棒読み!?…まぁ、心配もされてることだし、そろそろ帰ろうか?」
「そうですね。…どういう風の吹きまわしか詳しく聞きたいですし」
「だからぁ、もうちょっと素直にさぁ…」
(女の子の悩みは尽きないものです)
異色の彼女とカノジョのお話です。
なかなかに新鮮ですね。
うっすら続く…ような気がしなくもない(どっち)