※彼とカノジョです。彼女ではなく。
カノジョにメールがきたそうですよ。
「そういえば、さっきメールがきたんですよ」
「へぇ、どんなの?」
「『これはチェーンメールじゃありません』って言いながら『このメールを10人に回してください』って書いてあるメールです」
「うん、それって明らかにチェーンメールだよね」
「でもチェーンメールじゃないって本人が言ってますからね」
「本人って誰?…えーと、『連鎖的に不特定多数に回すよう求める手紙のこと』…某フリー百科事典」
「それってつまりウィキですよね?」
「そうとも言うね」
「そうとしか言いません。…なんでも、某人気グループのメンバーがメールがどこまで繋がるのか競争してるそうですよ」
「へぇ、また無駄なことを」
「世の中の大半は無駄でできてるんですよ。哲学って偉大なる無駄から生まれた世界ですよね」
「…有意義な無駄とそうでない無駄ってあると思わない?」
「えぇ、まぁ」
「ところでさ、そのメール。どこまで繋がったかってどうやって調べるの?」
「………さぁ?」
「わーお粗末。僕ならもうちょっと巧くやるけどなぁ」
「パソコンに相当強い貴方と一緒にしたら可哀想ですよ」
「そう?でも調べる方法を明らかにしないのは失礼だよね」
「確かにその通りですね。どうするんでしょう…ひとつひとつ辿ります?」
「恐ろしく時間がかかるけどね。しかも個人情報だだ漏れ」
「誰のところに一番早く返ってくるかで判定とか?」
「それって一瞬で終わらせることも可能だよね」
「うーん…難しいですね、どうしましょう」
「どうしようかねぇ…」
「…ところでさ、きみは回したの?そのメール」
「あ、お帰りなさい先輩」
「おかえり」
「ただいま。で、結局どうなの?」
「回してませんよ?だって面倒くさいじゃないですか(きっぱり)」
「「…うわぁ」」
「なんですかその顔は」
「いや、うん…まぁね、君のことだからそうじゃないかなぁとは思ってたんだけど」
「でもここまでばっさり切られるとね…」
「え、回した方が良かったですか?でもわたし『お友達』は少ないんで必然的にお二人にも回すことになりますが」
「うーん、それはちょっと」
「っていうか、俺たちも回さないしねー、必然的にここでストップ?」
「…いったい何なんですかあなたたち」
「でもまぁとりあえず僕たちはチェーンメールを馬鹿にしてるよね」
「そうですね。でも良く出来てるヤツは尊敬しますよ」
「あー、昔『スクロールし続けろ』ってあったねー」
「それ知ってる。途中で『お前暇人だろ』とか言われるやつだよね」
「あぁ、懐かしい。あれは好きでした、くだらなくて」
「…なんか面白いチェーンメール作ってみようかな、これなら回してやる!ってやつ」
「それ楽しそうですね。どんなのが良いでしょう?」
「万人受けよりもむしろ分かるやつには分かるっていう感覚の方が良くない?」
「あぁ、それなら……」
(ささやかなる懺悔)
つまるところまぁチェンメ止めたのはわたしです、みたいな。
だってほら凜さんお友達少ないし!
つぅかぶっちゃけ面倒くさか…げふんげふん。
誰かこの『スクロールしろ』ってチェンメ知ってる人いませんかね。
最後に『このメールを絶対笑ってくれそうなやつ5人に送ってやれ★』ってメール。
実はあれ大好きでした(笑)
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